城彰二さんとの経営者インタビュー第6弾
勝田 めちゃくちゃ久しぶりですね。
城 ねー、ちょっとご無沙汰して、なかなかちょっと機会がね、なくて。
勝田 そうですね。早速ですが弊社は今、規模が拡大してきたのでメンバーを増やしてる途中なんですよ。
城 そうなんですね。スポーツ界もSDGsの取り組みって形で世界的にも、けっこういろいろ話してるチームとか、そういうのを取り入れてっていうのが多くなってきてるんで、クラブとして総合スポーツクラブチームを目指してるところものもあるし、だからそうなった時に地域貢献だとか環境問題とか、いろんなものに取り組んでいく。今後ずっと加速していきそうな感じではあるので。
勝田 会社としては、ソーラーは相変わらずやらせていただいて、そこから枝分かれして自家消費型太陽光発電。要するに自分の電気は自分で作る。住宅だったり工場などの屋根や空いてる敷地に太陽光発電設備を設置して自分が使う電気を作る。たまたまメガソーラーで知り合った酪農家さんがいて、その方とタイアップさせてもらって。めちゃくちゃ仲良いんですよ。そこで弊社の自家消費型太陽光発電の第1号を導入させてもらって、完全に牛舎の日中の電気はタダみたいな感じで。また、そちらに築100年くらいの古民家の倉庫があって、改装させてもらって、今後はそこを研究所としてやっていくんですよ。ゆくゆくはバイオガスなんかもやっていければ。
城 そうなんですね、そういうところを見つけながら徐々に拡大してやっていければっていうね。いや、やっぱり考えながら、社長は先をどういう構成でどういうふうにいくかっていうのを考える人だし動く人じゃないですか。それがすごいんですよね。いやー、考えることはできるんですよね。だけどその先のね、それを行動に移せるっていう、そのバイタリティっていうのは、すごいです。なかなか、いろんな企業の人とも話しますけど、いないですもんね。僕もそうありたいと思って。でも行きつかないっていうのが現状で。
勝田 僕が城さんから勉強したいのは、サッカーってチームプレーじゃないですか。最近気づき始めたのは、やっぱり何をするにもチームがなければできないんですよ。今、人材の募集をかけているんですけど、ほんと少数精鋭でできるかなと思ってたんですけど、一人の負荷がめちゃくちゃかかるので、何か新しいことをしようと思ったら、チームが無いとできないですよね。
城 結局、マネージメントなんで、会社も。サッカー、スポーツもなんですけど。人がどんどん増えてく現状は当たり前じゃないですか。でもそうすると目が届かなくなる。そうすると、監督が全部を、社長が全部を見れるかって言ったら、絶対見れないですよね。その時間も余裕もないし。だからそこに対する、核になる人たちを先に育成して、その人たちをどうまとめるかっていうのをやらないと、チームって絶対成り立たない。サッカーも監督がいるけど、他のスタッフがいるわけですよ。この人たちが、その下をまとめられるキーになる人たちが居て初めて成り立つと僕は思っていて。その人たちから吸い上げて、社長がどう判断するか。
あと、社長が成功してるなと思っているのは、社長の理念とか、考え方って、しっかりしてるしブレないじゃないですか。昔から。そのビジョンが明確になっていれば、その核になる人もやりやすいし、逆にこの会社はこうなんだ、ここに目標に持ってやっていこうって思うのが早いんですよね。結局ブレちゃうと、絶対うまくいかないし。監督も結構いるんですよ。監督こう言ってたのに、結局全然今違うことやってるよねって。そうなると、じゃあどうするのってなって。もちろん、仕事だしチームプレーだから、ズレることもあるけど、でもズレる時にちゃんと話し合って、こうなったからこうするよっていうのがあれば、みんな選手も、ああそうか、こういう考えだからこっちで頑張ろうってなるけど、大きくなればなるほど、やったことが落としにくくなると、すごく難しい現状じゃないですか。
勝田 全くサッカーチームも同じなんですね。
城 同じだと思います。大手の社長さんとか会長さんとか話聞きますけど、うまくいってる企業って、その辺がうまいですよね。だけど、うまくいってない大手さんもたくさんありますからね。
勝田 そうなんですね。より良いチームを作ってもっと地域活性化をしたいと考えているんです。荒廃している農地や山林を有効活用しているんですけど、そういった地域に寄付したり、例えば近くにスマートインターもできたし、キャンプ場など、いろんなことやっていきましょうよって自治体に提案したり、そして再生可能エネルギーももっと増やしていけばいいじゃない?って。そういう風にどんどんくっつけていきたいっていうか。なんか再エネ事業だけじゃなくて、地域の取り組みだったり、国をもっとよくすることがあったら、それでいいのかなって。
城 そうですよね。それから、こういうことにね、うまく繋がりを持って、行ければいいと思うし。ウィンフィールドって会社は東京から来てるけど、こういう風にしてくれてるんだねって。じゃあ、もっとこういうのでやりましょうよとかね。
勝田 そこはほんとにうちは下手ですね、正直。やっぱり何か方法あると思うので、逆にご教示いただきたいです。
城 そういう提案、見せ方っていうのをやっていけば、もっともっと全然違うと思うんですよね。いいことしてるんだから、それをより多くの人に知ってもらうことをしないと、あそこいいことしてるね。でも地元のこの辺の人しか知らない。でも、いろんな箇所でこういうこと活動してるんだよっていうのを、もっともっと会社的に絶対やった方がいいですね。
勝田 そうですよね。田舎の空いている土地で電力を作ることで、震災で北海道みたいに電力が止まったときに、そこが発信となって地域に電気を供給できるんですよ。めちゃくちゃいいことだと思うんですよね。田舎の人ってそういうので儲けるべきなんですよ。っていうことを打ち出していきたいっていう。あ、ここ課題ですね。投資家がそういった事業に投資するだけになってしまうのではなくて、そうじゃなくて、地域の皆さんで会社作ったっていいじゃないですか。
城 そうですね、そこの企画段階、そこで開業します、そこで作りますよ、やりますよってなった時に、付録として見せ方としてね、地域の人たちを呼んで、こういうのが実はこうなっているんですよ。簡潔にちょっと遊びながら、理解してもらうようにしたいですよね。そうなんですよ。こういう仕組みなんだ、これだけ年間でこういう風になったのね。じゃあこの先にこれを作ったとしても、何十年でこういうふうになっていけば。そういうエネルギーが使えるんだなと。そうなれば、一般的にも広まっていくのかなって思いますよね。
勝田 地域の人達からしたら接点がないから、その考えがないんですよね。
城 その接点を持たせてあげるっていう考え方ですよね。そうなんですよ。そこの役割が多分、僕たちでもあり、逆にウィンフィールドさんたちがそういうカタチの視点でやっていけば、僕はもっともっと多分浸透すると思うんですよ。だって一般の人たちからすると、太陽光って、一番最初はつけて、そのエネルギーを売ってお金にするっていうね。それを一番最初にみんな大々的に打ち出しちゃったから、太陽光ももう儲からないでしょとか、色々言われてて。だけど太陽光ってそういうことじゃなくてっていう概念をまず覆していかないと。まあそう、そこからの課題はイベントとか、知ってもらうきっかけを作っていけば、もっともっと普及するし。今度、家庭でっていうね、若い世代が家を立てる時代ですからね。その時にその理解があれば、じゃあそこで予算を組んで、ウィンフィールドさんが入って、あとはもう両思いじゃないですか。
勝田 そうですよね。
城 いや、いいことしながらそうやってるから、そこをぜひ後押ししたいですよね。
勝田 地域にやっぱり還元してもらわないと。結局は作って終わりみたいになっちゃうのが嫌なんですよ。なのでもうちょい地域に踏み込めるような。そうするともっともっと普及していくのかなっていうね。
城 僕たちはそうですね、なんとかそういうところでお役に立ちたいと思ってますし、やっぱりこの過程を見てきてるので。やっぱりすげーなって思ってて。毎年ここくるの楽しみですよ。
勝田 全然です。スタンダードが追い付いてないです。もうちょっとですね。僕、けっこう情報集めてるんで、日本の情報以外に海外の情報も集めてるんで、そっちを重きにしてるんです。もうちょい、もうちょい海外に比べたらスタンダード的には遠い。
城 日本ってね、やっぱりなかなかね、そういうところが遅いというか色んな事に対してそうですよね。サッカーもそうですからね、やっぱり世界のスタンダードと日本のスタンダードでは全く違うし、でも結局は目指すのは世界なんですよね。
勝田 ですよね。でも、本当にチーム力なんだなと思いますね。一人が二人がじゃないんですよね。
城 一人、二人以上いてもダメなんですよ。やっぱり全体でいい動きをもったりとか、そういうのしないと絶対勝てないですし。やっぱりライバルがいっぱい出てくるわけじゃないですか、企業もそうだし。だけど、やっぱり社長みたいな考え方で、やってくれるのは社員の人たち皆の力だからって言うのが、僕はすごい心打たれて、すごい社長だなって。
勝田 ありがとうございます。彼らがいないとできないです。
城 どうしても大きくなってくると、ワンマンになる社長が多いんですよ。だけど、やっぱり社長はまずそういう事を先に言えるっていうのが、僕はすごいなと思う。
勝田 いやいや、わかんないです。そうありたいなとは思ってます。
城 社長の考えをドンドンね。社員の人でも、そういう考えをみんなが共有してくれるようになっていくとね。
勝田 ずっと継続したいのが、会社をスタートした時からそうなんですけど、やっぱりファミリーが一番であって、好きなこと、なんでもいいんですよ、友達が三番にくるのか分からないけど、四番か三番あたりで仕事してもいいんじゃないっていつも話してるんですよ。それで充分だと思ってて、結局、詰めつめすぎたとしても自発的にならないんですよね。そこは良くないと思っていて、そこはいつも最初からやってます。さすがって違うんです。そこは僕の価値観なんですよ。じゃないと続かないですよ。アメリカ的な考えかもしれないですけど。
城 でも、いい考えですね、それはね。
勝田 やっぱり人間集まらないんですよ、中小には。ってこともあって、本当に、紹介が紹介を呼んで、その紹介が紹介を呼んだりしてるんで、そういう感じで今まで来てます。そこでなんかね、作り上げられればいいかなって。スピード遅いですけどね。でも、まだ大きいチームじゃないんで。
城 いや、でもその考え方がすごいです。成功者ですよね、絶対に。僕も同じようなこと思ってて。自発的に何かのことが出ないと、たぶん物事って上手くいかないんですよ。当たり前のことをただやるだけでは、やっぱり手一杯になってしまって、それが増えると結局、それも麻痺しちゃって上手くいかない。だけど、やっぱり自発的な余裕があったり自発的な考えがある人たちって色んなアイディアがある。僕が考えることと、社長が考えること、社員の考えること、みんなそれぞれ違うかもしれないじゃないですか。そこに色んなアイディアが生まれたり、色んな方向性が埋まってるってことなんで。だから、そこはすごい。ちょっと一回サッカーの監督やってみません?笑
勝田 少年チームからやってみますか?笑
城 プロのチームでも全然、たぶん上手くまとまります。だと思います。その考え方は僕もすごく。
勝田 難しいですね、でも考え方が大事ですよね。本当にね。自分の考え方でもいいですけど、限界がどうしてもあるんですよね。おしゃっる通り、与えられた事だけやってしまったら、そこのプロかもしれないですけど、それを越した瞬間に分からないですよね。お互いのことも分からないし、やっぱりその先がどうなっていて、お互いの連携がとれるような状態がいいですよね。
城 そうですよね。サッカーでも今、すごい問題視されてて、今の若い世代って与えられるんですね、けっこう指導者から与えれることは一生懸命やって頑張るんですよ。だけど、与えられた以外のことっていっぱい出てくるじゃないですか。そしたら、「いや、それ言われてないからやれません」って言うんですよ。だから、自分で考えないんですよ。
勝田 ってことは、言われることが前提になってるんですよね。
城 そうです。それが前提になってしまって。そうなると、すごくおかしくなってしまうし、まずは自発的に自分の考えたことに対して、「もっとこうしたら、上手くいくかもね」ってアドバイスを与えて。それで自分で考えて行動するっていうのが僕はすごくいいと思ってるんですけど。今、サッカー界で課題で。子供たち今、ぜんぜん思考能力が低下してて、自分の考えっていうのを持たないんですね。
勝田 本当に、そのままですよね。社会的問題かもしれないですよね。
城 韓国もそうなんですよ。韓国の前に、育成のやつ見に行って、それで色々話聞いてたんですけど与えることは出来る。すっごい一生懸命やるんですよ。だけど、それ以外に違うことになった時に何にもできなくなってしまって。韓国の選手に「ああいう状況どうしたの」って聞いたら「いや、僕はそれは監督から指示がないから、だから出来ないです」って。はっきり言うんですね。
そうすると監督が全部教えなきゃいけないから。そういうのですごく悩んでいて。
勝田 それ難しいですね。
城 いやーすごく難しいと思います。ましてやサッカーなんて局面、局面で全然違うので。だから、テーブルで書いてあることを全部そのまま行くかって言ったら絶対いかないんで。
勝田 確かに、確かに。そうですよね。
城 いや、面白いなと思っていて。
勝田 そうですよね、しかも時間も決まってるんで。プレッシャーもあるし、けど目的は同じなんですけど。どうにかしなきゃいけないって。
城 そうそう、そうなんですよ。笑 だから、そのこともあって自発的なことを大事にされてるってすごいなって。
勝田 日々の時間って本当に限られてるので、プラス会社のリソースって限られてるので確かに状況としては同じかもしれないですね。
城 ここまでのプランで、ってタイムリミットがあるわけじゃないですか。そこに対して、じゃ中身をどうして行くかって言うのがやっぱり大事だと思うので。
勝田 そうですね。あと、逆にいうと本当に国内標準で良いかどうかって言うのが出てきますね。だから、じゃあ世界標準に合わせるのかわからないですけど、別にそれって世界に行かなくても標準を合わせることはできるかもしれない。色んな考えができるかもしれない。
城 そうですよね。サッカーもそうだけど、世界標準で行きたいって思いがあるけど、実際の日本を見ると全くかけ離れてるんで、だからそこの穴埋めをどうするのかって言うのを考えていかないと。
勝田 誰かオリンピック選手が言ってましたよね。なんかこう30年くらい前までのマラソンのタイムと今のタイム・・100メートル走なのかな?分からないんですけど。
物凄く縮んでるらしくて。それで誰か早いタイムを出したら、これが出来るんだって思うとみんな縮めてくるらしいんですよ。これを見たら、「あっ、ここまでできるんだ。」ってフィードバックするっていうのもありかもしれない。まぁ、色んな話ってことですよね。可能性が。
城 僕たちはそうですね。そういう世界にいたんでね、そうですけど。でも、会社とも繋がることがあるのかなって今。
勝田 確かに。会社はめちゃくちゃそうだと思います。
城 そうですね、メディア戦略とかね、そういったところはほんと使ってもらって構わないし、僕たちも何かできることがあれば。こういうのがあるんだよっていうのがあれば、こういうのやろうと思ってるんだって言われたら、僕たちも考えられるんで。
勝田 ちょっとこっち側も磨かなきゃいけないんで、すみません。ぜひとも、これ、めちゃくちゃ嬉しいですね。ぜひとも定期的な集まりというか、お願いします。
城 やりましょう。
勝田 本日はありがとうございました。